本場の味!博多焼き鳥の魅力を徹底解剖

福岡県の博多地区は、日本有数の食文化の宝庫として知られています。ラーメンやもつ鍋など、数々の名物料理が全国的な人気を博していますが、その中でも特に注目に値するのが「焼き鳥」です。博多の焼き鳥は、単なる串焼きの枠を超えた、まさに芸術的な一品と言っても過言ではありません。

炭火でじっくりと焼き上げられた焼き鳥からは、香ばしい香りが立ち込め、その香りだけで食欲をそそられます。そして一口かじれば、外はカリッとした食感、中はジューシーな肉汁が口いっぱいに広がり、まさに至福の瞬間を味わうことができます。この絶妙な味わいは、地元の人々はもちろんのこと、博多を訪れる観光客をも虜にし、リピーターを生み出す魅力となっています。

本記事では、そんな博多焼き鳥の魅力を徹底的に解剖していきます。その特徴や魅力、おすすめの食べ方はもちろん、地元の人々に愛される隠れた逸品まで、幅広くご紹介いたします。この記事を通じて、博多焼き鳥の奥深さを知り、次に博多を訪れた際には、新たな視点で焼き鳥を楽しむことができるでしょう。

博多焼き鳥の特徴

博多の焼き鳥は、他の地域の焼き鳥とは一線を画す独自の特徴を持っています。その魅力は、以下の3つの要素に集約されると言えるでしょう。

炭火による絶妙な火入れ

博多の焼き鳥職人たちが最も重視するのが、炭火による焼き加減です。一般的な焼き鳥との大きな違いは、遠赤外線効果を最大限に活用している点にあります。炭火から放出される遠赤外線は、鶏肉の表面だけでなく、中心部分まで均一に熱を通します。 この技術により、外側はカリッとした香ばしさを纏いながら、内側はジューシーな旨みを保持するという、理想的な焼き上がりを実現しています。焼き鳥を一口頬張れば、カリッとした食感と共に肉汁が口の中に広がり、その絶妙なコントラストに思わず目を見開くことでしょう。

個性豊かなタレ

博多の焼き鳥店では、各店舗が誇る秘伝のタレが、味の決め手となっています。このタレは、店主の経験と創意工夫が詰まった、まさに店の顔とも言える存在です。 甘辛い味わいのタレ、醤油ベースでコクのあるタレ、さっぱりとした味わいのタレなど、店によって実に様々です。中には、数十年以上も受け継がれてきた秘伝のタレも存在し、そのタレを求めてわざわざ遠方から足を運ぶ常連客も少なくありません。 また、タレは単に味付けの役割だけでなく、鶏肉の旨みを引き出し、さらに引き立てる重要な役割も果たしています。熟練の職人たちは、鶏肉の部位や焼き加減に合わせて、タレの付け方や量を絶妙に調整しているのです。

地元産の高品質な鶏肉

博多の焼き鳥の美味しさを語る上で、欠かせないのが地元産の高品質な鶏肉の存在です。多くの店舗が、新鮮な地元産の鶏肉にこだわり、その日のうちに仕入れ、提供しています。

博多の焼き鳥といえば

また、博多の焼き鳥といえば、キャベツと豚バラ串があげられます。まず、博多の焼き鳥屋では串を注文すると、少し大きめにざく切りにされたキャベツが提供されます。これにポン酢のような(醤油やみりん、お酢、出汁などがブレンドされた)各店のオリジナルのキャベツたれをかけます。またキャベツは胃もたれ防止の効果もあり、焼き鳥などとの相性抜群です。

また豚バラですが、博多以外の人たちは焼き鳥屋なのになぜ豚バラ?と不思議がられると思います。しかし、博多の焼き鳥といえば、まず豚バラ串なのです。豚バラ串の魅力といえば、あふれる油の旨味です。一人で豚バラだけを5本10本と頼まれる人もいます。ただ、脂は美味しいけど、たくさん食べると胃がもたれるよね、となりますが、そこでキャベツの出番になります。酸味のきいたさっぱりとしたキャベツとの相性は抜群。口の中をさっぱりさせ、まだまだ食べるぞ!となります。

これらの特徴が相まって、博多焼き鳥は単なる「焼いた鶏肉」を超えた、奥深い味わいと魅力を持つ料理となっているのです。

博多焼き鳥の魅力

博多焼き鳥の真髄は、そのシンプルさの中に潜む奥深さにあります。一見すると単純な料理に思えるかもしれませんが、食べれば食べるほどその真価が分かってくるのです。

素材本来の味わい

博多焼き鳥の最大の魅力は、素材本来の味わいを最大限に引き出している点にあります。新鮮な鶏肉を炭火で丁寧に焼き上げることで、鶏肉が本来持つ旨みや香りを存分に楽しむことができます。 特に、塩焼きの場合、余計な味付けを加えないことで、鶏肉の繊細な味わいを直接感じることができます。口に入れた瞬間、ジューシーな肉汁と共に広がる鶏肉本来の味は、シンプルながらも深い満足感を与えてくれます。 タレ焼きの場合も、タレが鶏肉の味を邪魔するのではなく、むしろ引き立てる役割を果たしています。熟練の職人たちは、鶏肉の旨みとタレの味わいが絶妙なバランスで調和するよう、細心の注意を払っているのです。

多様な部位の楽しみ

博多の焼き鳥店では、鶏のほぼ全ての部位を楽しむことができます。もも、むね、レバー、ハツ、ささみ、皮、軟骨など、実に様々な部位が提供されており、それぞれが異なる食感と味わいを楽しませてくれます。 例えば、ももは濃厚な旨みと適度な脂肪分が特徴で、焼き鳥の王道と呼べる存在です。一方、むねはあっさりとして淡白な味わいで、低カロリーな部位です。レバーは鉄分豊富で栄養価が高く、独特の食感と濃厚な味わいが魅力です。 このように、一度の食事で多様な部位を楽しむことができるのも、博多焼き鳥の大きな魅力の一つです。まるで鶏料理のフルコースを楽しんでいるかのような満足感を得られるでしょう。

お酒との相性 

博多焼き鳥は、様々な種類のお酒との相性が抜群です。これは、焼き鳥がおつまみとして完璧な存在であることを意味しています。 ビールとの相性は言うまでもありません。炭火で焼き上げた焼き鳥の香ばしさと、冷えたビールのキリッとした喉越しは、まさに最高の組み合わせと言えるでしょう。また、日本酒との相性も抜群で、特に辛口の日本酒は焼き鳥の旨みを引き立て、より深い味わいを楽しむことができます。 焼酎との相性も見逃せません。芋焼酎や麦焼酎など、様々な種類の焼酎と合わせることで、焼き鳥の味わいの新たな一面を発見できるかもしれません。さらに、白ワインは塩焼き、赤ワインはたれ焼きとの相性も良く、洋風の味わいを楽しみたい方にもおすすめです。 このように、お酒との相性の良さは、博多焼き鳥の魅力をさらに引き立て、食事の楽しみを何倍にも広げてくれるのです。

これらの魅力が相まって、博多焼き鳥は単なる「焼いた鶏肉」を超えた、奥深い味わいと楽しみ方を持つ料理となっているのです。その魅力に一度触れれば、きっと虜になることでしょう。

おすすめの食べ方

博多の焼き鳥は、その食べ方によって様々な味わいを楽しむことができます。ここでは、特におすすめの食べ方をご紹介します。

塩焼き 

塩焼きは、素材の味を最も直接的に楽しむことができる食べ方です。鶏肉本来の旨みを存分に味わいたい方には、この食べ方が特におすすめです。塩焼きの魅力は、その素朴さにあります。適度な塩加減が鶏肉の旨みを引き出し、鶏肉の繊細な味わいを直接的に感じることができます。特にももやむねなどの部位は、その部位特有の味わいや食感を最大限に楽しむことができます。また、塩焼きは炭火の香ばしさをより感じられるのも特徴です。口に入れた瞬間、香ばしさと共にジューシーな肉汁が広がり、鶏肉本来の味を存分に楽しむことができます。

タレ焼き

タレ焼きは、各店自慢の秘伝のタレで味わう方法です。濃厚な味わいを求める方に人気があります。 タレ焼きの魅力は、そのタレにあります。甘辛いものや、醤油ベースのコクのあるもの、さっぱりとした味わいのものなど、店によって様々なタレがあります。これらのタレは、単に味付けの役割だけでなく、鶏肉の旨みを引き出し、さらに引き立てる重要な役割も果たしています。 特に、レバーやハツなどの内臓系の部位は、タレ焼きで食べることでより美味しく楽しむことができます。タレの濃厚さが内臓特有の風味を和らげ、より食べやすくなるのです。

豚バラ巻き

博多の焼き鳥の野菜巻きは豚バラスライスで巻きます。その時の旬の野菜(アスパラガス、えのき茸、ミニトマト、ねぎ、大葉など)、うずらの卵やチーズなどを、素材の食感と豚肉の旨みが口の中で絶妙に融合し、新しい味わいを生み出します。さらに、他の食材を加えることで栄養バランスも良くなり、より健康的な食事として楽しむことができます。

鶏つくね

鶏つくねは、鶏ひき肉を練り込んで作られる焼き鳥の一種で、その独特の食感と味わいで多くの食通を魅了しています。博多のつくねの特徴は、その柔らかさと旨みの凝縮度にあります。職人たちは、鶏肉の配合や練り方、焼き加減に細心の注意を払い、ふわふわとした食感と濃厚な旨みを両立させています。また、つくねの中に軟骨を混ぜ込むことで、食感にアクセントを加えています。この軟骨のコリコリとした食感が、つくねのふわふわとした食感と絶妙なコントラストを生み出し、より豊かな味わいを楽しむことができます。また、つくねに生卵の黄身がセットで提供されることもあります。黄身を崩しつくねに絡めて食べると、黄身の濃厚さがつくねの旨味がさらに引き立てます。

希少部位

博多の焼き鳥店では、一般的な部位だけでなく、希少部位も提供されることがあります。これらの部位は数量限定で提供されることが多く、真の焼き鳥通を魅了しています。 例えば、「ちょうちん」と呼ばれる鶏の腺胃は、コリコリとした食感と濃厚な味わいが特徴で、焼き鳥通の間で人気があります。また「ぼんじり」(鶏のお尻の部分)は、適度な歯ごたえと脂の旨みが絶妙で、一度食べるとやみつきになる方も多いです。 これらの希少部位は、その独特の食感や味わいだけでなく、「普段あまり食べられない部位を楽しむ」という特別感も魅力の一つとなっています。

これらの多様な食べ方を通じて、博多焼き鳥の奥深さと多様性を存分に楽しむことができます。それぞれの食べ方で異なる魅力を発見し、自分好みの楽しみ方を見つけることができるでしょう。

博多の焼き鳥店の定番

博多の焼き鳥店には、人気の定番メニューがあります。これらは地元の常連客に愛される特別なメニューです。

皮 酢

皮酢とは、茹でて火を通した鶏皮を細く切り、さっぱりとしたポン酢をかけた一品です。この料理の魅力は、鶏皮の食感と味のコントラストにあります。 そこにポン酢がかけられることで、ポン酢の酸味が鶏皮の旨みを引き立て、さらに柑橘系の香りが加わることで、複雑で奥深い味わいを楽しむことができます。この一品は、ビールや白ワインとの相性が特に良く、箸が止まらなくなる美味しさです。

鶏 天

鶏天は、鶏肉を天ぷらのように揚げた料理です。 外側の衣はカラッと揚げられ、中の鶏肉は柔らかくジューシーに仕上がっています。この対比が口の中で楽しい食感を生み出します。 また、鶏天は様々なアレンジが可能です。塩で食べるのはもちろん、ポン酢やタルタルソースなどをつけて食べるのも美味しいです。さらに、鶏天をおろしポン酢で食べるのも人気で、さっぱりとした味わいを楽しむことができます。

スモークチキン

鶏を燻製にして提供しているところもあります。これは、鶏肉をスモークして作られる一品で、通常の焼き鳥とは全く異なる味わいを楽しむことができます。燻製の魅力は、その深い香りと濃厚な味わいにあります。スモークの香りが鶏肉に染み込み、口に入れた瞬間にスモークの香りが広がります。また、燻製の過程で鶏肉の旨みが凝縮されるため、より濃厚な味わいを楽しむことができます。 鶏の燻製は、そのまま食べても美味しいですが、サラダのトッピングとして使用したり、パスタやリゾットの具材として使用したりすることで、様々な楽しみ方ができます。

これらの定番メニューは、博多焼き鳥の世界をさらに探求したい方にとって、新たな発見と驚きを提供してくれるでしょう。

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まとめ

博多の焼き鳥は、炭火がもたらす香ばしさ、厳選された鶏肉の旨み、そして各店舗が誇る秘伝のタレが織りなす、まさに至高の味わいと言えるでしょう。その魅力は、シンプルでありながら奥深く、食べれば食べるほど新たな発見があります。

伝統的な焼き方や味付けを守りつつも、常に新しい挑戦を続ける博多の焼き鳥店。そこには、食材への深い理解と敬意、そして顧客に最高の味わいを提供したいという情熱が詰まっています。

福岡を訪れる機会があれば、ぜひ地元で評判の焼き鳥店を訪ねてみてください。カウンター越しに職人の技を眺めながら、香ばしい匂いに包まれて、一串一串丁寧に焼かれた焼き鳥を味わう。そんな体験は、きっと忘れられない思い出となることでしょう。

博多焼き鳥の魅力に触れ、新たな食文化の扉を開く旅に出かけてみませんか。そこには、単なる「焼いた鶏肉」を超えた、奥深い味わいの世界が広がっているはずです。

※炭寅、ひなっ子の焼き鳥は、一般的な博多焼き鳥とは違います。上記に当てはまらないことがございます。予めご了承ください。

記事の監修

炭寅編集部

現在は、佐賀・福岡・東京を中心に、備長炭と粟国島産天然塩で焼き上げる焼き鳥をはじめ、水炊き、創作料理店を展開しております。 自社で開発、生産してきた「みつせ鶏」を100%使用し、育てる・さばく・加工する・調理する・お客様のもとへ運ぶ。創業以来、これらを自社で一貫して手掛けてきました。

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